instant

もう二度と戻らない時間に思いを馳せる。

写真に残っていない思い出も記憶の中では匂いまでも思い出せるほど明瞭に残っている。

 

あの町は今も変わらず、きっとそこにある。

この足で向かわないだけで、変わらずに。

 

思い出が、現実に上書きされるのが怖いから、

変わってしまった事を受け入れられないから、

ひとり、ただ、ぼぉっとしている。

わかっているのに。

 

そこにはあのコロの、ぼくたちや、わたしたちがいる。

 

既に終わった時の中で、

笑っている。

泣いている。

怒っている。

 

今もまだ、生きている。

 

美しいまま、

そのままで、

永遠に、

私が忘れるまで、

そのままで。

 

当時気付けなかった事に今更になって気付いたって、もう戻れはしないから。

November Spawned A Monster

2018/11/11
THE NOVEMBERS単独公演
恵比寿LIQUID ROOMにて


小林さんの歌う姿を見て、この人に自分は強い憧れを持っていた事を思い出した
本当にやりたかった事を押し殺して、諦めながら今を生きている自分が心底嫌になった
ああやって叫びたい、自分の音楽を奏でたい
色んな所で少しずつ間違いを重ねていって、もう戻れない所まで来てしまった

最高のライブだった
整理券が200番台だったけど、ドリンクカウンターに行く人やロッカーに向かう人々を尻目にフロアへ直行したら四列目で見ることが出来た
去年?新木場コーストで見た時は最前列で見れたのだが、あの規模だとどうしても音のバランスが悪く聴こえてしまったのだが(もちろんそれでも最高のライブだったが)、リキッドルームは丁度良かった

ライブの終盤、小林さんの「11年前の曲を」という言葉から始まった「バースデイ」
人生で恐らく一番再生してきた曲、ずっとずっと色褪せない曲
拳を上げたい衝動を抑えてしまった
涙をこらえた
代わりに四人の姿を目に焼き付けた
「バースデイ」が終わり、始まった「Hallelujah」で涙が溢れた
曲が終わりステージからはけるメンバーに精一杯の拍手を送りながら涙を流し続けた
嬉しいのか悲しいのかなんだかわからないけど、涙が流れるのを止められなかった

THE NOVEMBERSはぼくに色んな事を与えてくれた
地獄の様な生活に希望の光を差してくれた

そんなバンドをやりたかった

声がでかいバカの思い通りになる世界

学校が嫌いだった
大人も嫌いだった
狡猾なやり口でやり過ごすクラスメイトを尻目に、ズルも出来ず真っ当な方法でも出来ず、落ちこぼれていった

それでも中学生の頃の自分には希望があった
高校に行けば、親元を離れた寮生活、行きたかった日本人学校
しかしそこは見事なまでにクソみたいな人間が集まった肥溜め監獄
狡猾なやり口でやり過ごすクラスメイトを尻目に、ズルも出来ず真っ当な方法でも出来ず、落ちこぼれていった
負のスパイラルの渦中に身を置き、心身共に疲弊していった

それでも高校生の頃の自分には希望があった
高校を出れば日本に帰れる、ずっと憧れていた日本での生活が出来る、音楽活動が本格的に開始出来る
しかし入りたくもない大学に行き、精神状態がどんどん悪化していった
大学を抜いても日本での生活には想像していたような輝きはなかった
狡猾なやり口でやり過ごすクラスメイトを尻目に、ズルも出来ず真っ当な方法でも出来ず、落ちこぼれていった
負のスパイラルの渦中に身を置き、心身共に疲弊していった

そしてどこにも希望を見出せなくなった
どこにいたって同じだったのだから
嫌になった
怖くなった
これからどうなるのか、怖くて仕方がなかった
ストレスで白髪が一気に増えた
とうとうおかしくなってしまった


大学を辞めたら心が軽くなった
驚くほどに
それから数ヶ月が経ち白髪も減った(人体って不思議

しかし希望は見出せていない
これから何処へ行ってどう生きていくのか、全く想像出来ない

でも何かに期待するのはもう辞めようと思う
期待しすぎてしまうから、どうせ期待した通りにはならない


これまでも、これからも、
不誠実な奴は嫌いで、
信念もプライドも無い奴は嫌い
色んな種類のバカがこの世に蔓延っているが、みんなみんな大嫌い

そんなバカどものせいで疲弊するのは阿呆らしいから、考えたくもないんだけど、なんでかね


良い事、良い事も沢山あった、沢山
それらを大事に抱えて生きていく
闇を照らしてくれる様な素敵な思い出のコラージュの中で

声がでかいバカの思い通りになる世界で、妾は生きない

傾いていく

12時に向けて時計の針がゆっくりと進んでいく
思い出したくない事を思い出したり、
考えたくない事を考えてしまっていると、
やがて子供達が学校から帰宅していく声が聞こえてくる
バスケットボールが弾む音と数字を数える子供達
気付いたらもうおうちに帰っていた
太陽が傾いていくのを感じながら汗ばむ体
夜になるまで
毛布を剥いで冷たさを感じた
世界にたった一人、取り残されたみたい
遠いなぁ
遠くて、ここからじゃ届かない

どうすれば、正しかったのだろう
何が、間違っていたのだろう

今、どうすれば良いのだろう

like a

ここは静かでいい
誰もいない

「あしあと」「ふぁぼ」「いいね!」などの所為で自意識が過剰に発達した日本人
いつも誰かの目を気にしてる
しょうもない数字を競って誰かより優れていたいと考えてる

その何もかもが無いここは、息がしやすい
己の発信のみで出来ている空間

世の中って、こんなにもつまらなかったっけ
少し前はもっと色彩豊かであったような気がするのだけど、過去は良い様に加筆されてるのかな
世界は自分を写す鏡だという
つまらない世の中(主観)を面白く出来るのは自分だけって事
その為に必要な金、労力、人望、精神力が欠如している

だからこうして平日の昼間から味に飽きてきた柿の種に何を足したら美味しくなるか考えてカナダで買ったよくわからんスパイス系の調味料を混ぜてみた所とても美味しくてささやかな感動を覚えているのだろう