爪先立ちも出来ない様な夜明け

椅子に座っている
深く腰をかけて

足を床に着けようと、伸ばしてみる
しかしそこに床は無く、爪先が触れるのはぬるい液体

椅子から立ち上がってみた
もちろん立てる地面がない為ぼくは見る見る沈んでいった
水深XXXmに到達した頃、くしゃみが出た

そこはぼくの部屋
本棚の上でぼくの言葉に振り回された瓦礫が積み重なり、やがて崩れるその日をただ待ち望んでいる
鍵盤が叩くA3を聴いた瞬間、初めて気付く事が出来た
何故?ナニユエ
瞼の裏で投影される8mmフィルムにアテレコして遊んでいたら朝日が上った