孤独

「車が通る度にこの古いアパートは揺れる。外を歩いてる人達の話し声も聞こえてくる。世界に妾一人きりしかいないという錯覚に今までは頻繁に陥っていた。その孤独感。しかし通りの喧噪のおかげで妾はそう錯覚しなくなっていた。それでも孤独感は消えない。何故だろう。毎晩泣いている。部屋には妾一人。傷だらけ、治らない傷ばかり。昔の日記を読み返してる。当時の妾は、この大嫌いな世界を妾なりに楽しんでいた。褒めて上げたい。でも、死んでよかったんだよ。期待して生きてたって貴女の世界は変わらない。妾が変わらないのだから。歳を取って身体はもっと弱っていくけれど。そして本当に一人になってしまっていたんだ。いつか、書き溜めてきたページが上手く組み合わさって一冊のノートになる事を願っている。」

生きてる意味ってなんだろう。