きみは狼少年

時は20XX年
かわの、高校で留年する
留年が正式に決定するまでの数ヶ月間、学校を辞めるだのなんなので両親と大揉めしていた

かわの(ニューヨークの田舎にある寮)、高校を辞めたい
父(マンハッタンのアパート)母(東京)、高校を卒業させたい

当時家族が住んでるところがバラバラだったのでメールで連絡を取り合っていた



追い込まれ過ぎていて当時の記憶が曖昧なのだが、
学校の嫌な所やどうして勉強が出来ないのか等、嘘も本当も理想も現実も全てがごっちゃになっていながら親と連絡取り合っていた

ある時ブチ切れた父親が「今すぐ寮に行ってお前をこの手でぶん殴ってやりたい」というメールが届いた事があった
うちの両親は体罰も無く、子供が興味を持った事に対しては割と協力的だったりと、良い親だっただけあってそのメールの衝撃は凄まじいものだった
母親はオレのせいで精神を病み体調も崩していたらしい
それを知らなかったから「言われなきゃそんな状態にあるなんて解らない」と父親に言ったら「言わなくても解るだろう」と返された

なんて都合がいいんだと思った
どうして高校如きでここまで険悪な関係にならなくちゃならないんだ、と思っていた
尚更辞めたいと思っていた

当時は相当視野が狭くなっていたし、余裕なんてどこにも無かった



そんな日々を過ごす中「散々嘘吐いてきた奴の言う事は簡単に信じられない」と父親に言われた

「あ、確かに。」と冷静に思ったのを覚えてる


以来嘘には敏感になった
昔からそれとなく他人が考えてる事は感じ取れていたけど、嘘に関しては「より」解るようになった
嘘はすぐ見破れる

誰でも知ってるはずの狼少年の話、ちゃんと自分なりに咀嚼してみましょう
いつも嘘を重ねてると何言っても不信感抱かれちゃうよ


今日の終着点はここ



アフターストーリー。
結局かわのは高校に残り、無事卒業する
去年の3月から実家暮らしを始めて親子関係も良好
よかったよかった

しかしきたる3月10日、絶不調だった秋学期の成績が出る
大ピンチである