hdk

白髪が目立つ
2年程前に突如生えてきてからは、不思議な事に増えたり減ったりしている

だが確実に少しずつ侵食されている
鏡自体そんなに見る機会が無いからこそたまに見た時の白髪の目立ち具合には正直凹む
けど生活を送る上では白髪の事なんて忘れている能天気さよ

先日、鏡に向かい増えた白髪を煩わしく思っていたら、金色の毛が一本生えていたのを見つけた
光の加減で金色に見えたわけでもなく、茶髪でもない、明らかな金髪
意味がわからなくって可笑しくなった

25歳になっていた

なりたかった自分になれたか?
やりたかった事は出来たか?
なりたい自分になれているか?
やりたい事は出来ているか?

二十歳の時に死んでいてもおかしくなかった時、偶然与えられた生きる権利も後々、自ら放棄してしまう
待ち望んでいた唯一の希望であった地は、ただの地獄は地続きであった
沢山の手が差し伸べられていた事のありがたさに気付いていなかった
独善的でありながら依存的だなんて、矛盾している
完成なんて程遠い所で投げ捨てて、怖くなって逃げ出す
そんな自分の行動の一つ一つが間違いだった様に思えてしまうから、今も自発的に何かをする事に怯えているのだろう
講義を受けていても、自分がそんなしょうもない考えに捕らえられて動けないでいるという事実を学術的に裏付けられている様に感じてしまう
首の皮一枚繋がっているのが幸か不幸か、いつまで経っても地に足つかず、どっちつかずのままふらふらと生き存えているんだ
おめでとう
ありがとう

酷く悲しい

それっぽい色の絵の具を詰めて心臓に空いた風穴を埋めたけど元通りにはならない一生は一度きりやり直しはきかない人と関わらずに生きていたい哀れだなあ惨めだなあ何処へも行けない逃げたい逃げたい逃げたいけど「此処じゃない何処か」は存在しない