懺悔

この身が負う厖大な罪は、一生をかけても償えない。故に私は安らぎを求めてはいけない、永遠に。ごめんなさい、ごめんなさい。どの様な手段を用いれば純粋な本心を伝えられるのだろうか。罪に塗れたこの両の手を他者へ差し伸べる資格を永久に失くした。独りで、過ちを犯した過去の自分と延々向き合うだけの人生がこの先に待っている。ついでに私をこの地獄に陥れた彼奴が呑気に生きてるという事実をただひたすらに恨む、醜くも、密かに。(無論、悪者は私である、それは百も承知。)そんな不仕合わせ、無限に巡る。
それでも貴女は強く、生きていけると「云」った。
私は気付いた。救いを自らの手で切り落としてしまっていた事。もう戻れない、どの面下げて貴女に会えばよいのだろうか。今の私には何も無い、だからこそ、その手で殺して欲しい。たっぷりの憎しみを込めて。なんて、自惚れ。仮面を被って最期に貴女の元を訪れる。きっと、やってほしい。自殺に見せかける策は打ってあるから、貴女に罪を被せる結果にはならないはず。きっと、やってほしい。このどこまでも稚拙で惨めな生涯に終焉を、最期の、お願い。
それでも貴女は強く生きていける、と「云」った。